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ATX電源 PCのATX電源の更新。今使っているATX電源が17年目になるので、そろそろ故障したらまずいので予防整備として交換することにしました。長く使うので信頼性第一で買うつもりですが、オーディオ民としては音が良さそうなものを選びたいところですよね。 未だに「電源で音が変わらない。音質はDACチップとアンプ回路で決まる」と言う人もいるかもしれませんが、アンプの半導体素子の働きを考えればそれが間違いだと分かります。半導体素子の働きは、言ってしまえば電気の蛇口で、RCAなどのアナログ入力信号で蛇口を開け閉めして電源の電気を切り取って出力しています。アンプの増幅効果と言うと、アンプ回路は入力信号を純粋に増幅する回路と考えてアンプ回路だけで性能が決まると考えがちですが、実際は電気の蛇口と言った方が正確で、蛇口の開け閉めで電源の電気を切り取って波形を出力していると言ったほうが良いでしょう。蛇口自体の精度もありますが、いくら高精度であってもアンプから出力される信号は電源回路の電気なので影響がないわけはないんですよね。 で、私が直感で選んだ候補がこちら。 Asus Rog Strix 1200W Platinum ATX v3.1 PSU Asus Rog Strix 1000W Platinum ATX v3.1 PSU Seasonic Vertex PX-1200 ATX v3.0 PSU Seasonic Vertex GX-1200 PSU Hydro PTM PRO ATX3.0(PCIe5.0) 1200W FSP Hydro Ti Pro 1000W PSU FSP VITA GM 1000W ATX v3.1 PSU ASUS ROG Thor 1200W Platinum III ATX v3.1 PSU Seasonic Prime Noctua TX-1600 ATX v3.1 PSU 最初はseasonicの電源を探していました。PrimeシリーズのSeasonic Prime Noctua TX-1600はまず非常識なまでに高い。10万円分音質が上がるならありかなと思うけど。それ以前に210mm (L) x 150 mm (W) x 86 mm (H)でPCケースに入らない。また電源ケーブルのインレットが20A用になるので、ケーブルの使いまわしができなくなる。ここは大きなマイナス。インレットに関してはTX-1000になると15Aのインレットになるのだが、ファンがNoctuaじゃなくなってパワーが1000Wにダウンしたのにそれでも7万もする。Prime Noctua TX-1600よりもむしろ割高に感じる。と言うわけでこのPrimeシリーズは脱落した。 今度はインレットが15Aので、そうなるとパワーは1200W前後。今までseasonic使ってたので気分を変えて違うメーカーのにしたい。最新のGaNトランジスタ使ってるのにしよう。と言うわけで、ASUS ROG Thor 1200W Platinum, Asus Rog Strix 1200W Platinum,を候補にしました。 ASUS ROG Thor 1200W Platinumは音に悪そうな液晶が付いているので早々に脱落。Asus Rog Strix 1200W Platinumで良いかなと思ってたのだが、Asus Rog Strix 1000W Platinum ATX v3.1 PSUの記事を読むとRog Strixシリーズの初期ロットはファンの軸音がうるさいらしいです。上のサイトに録音もあるんだけど、聴くと許容できないレベルです。価格にもファンが回りだすとうるさ過ぎると酷評されている方がいます。 現在のロットは問題ないようです。実際上記のサイトでAsus Rog Strix 1200W Platinumは静音性で非常に高い評価をされています。ですが、ハズレの初期ロットに当たると、交換してもらったり面倒だなと。そこまで手間とリスクを冒してまで手に入れる価値は感じない。と言うわけで却下。ASUSさんの次回作にご期待ください。 もうGaNトランジスタモデルにはこだわらないことにして、他にもいろいろ漁って最終的に見つけたのがFSPの電源。 FSPなんて聞いたことないメーカーですが、ASRockのTaichiもこのメーカーが作っているようで、他のメーカーが依頼して作ってもらうくらいなので、業界では名の知れた存在なのでしょう。 Hydro PTM PRO ATX3.0(PCIe5.0) 1200W, Hydro Ti Pro 1000Wを候補としました。Hydro PTM PRO ATX3.0(PCIe5.0) 1200Wはサイズ的にも余裕があって良いかなと思うのですが、サイズがPCケースに入れられるギリギリで、ケーブルを接続するとギリ干渉する。と言うことで却下。 で、最後に残ったのがHydro Ti Pro 1000W。上記のレビューによると、1000Wの電源の中では最高の物らしいです。上記のサイトによると、 Hydro Ti Pro 1000Wはこのカテゴリーでの新しい王者です。FSP Hydro Ti Pro 1000Wユニットは、ほとんどの項目で、特に実使用域で最も重要となる過渡応答において、驚異的な性能を発揮します。12Vハイパワー搭載ユニットのATX v3.0規格に求められる200%過渡応答テストにおいて、12Vの電圧降下が今までで最も低く、私は数千台もの電源ユニットを評価してきましたが、めった高く評価することはない私が珍しく感銘を受けました。 高性能に加えて、ゆったりとしたファン制御によって、極めて静かな静音性を実現しています。非常に高い効率によってエネルギー損失が低減され、負荷レベルが上昇してもファンを高速回転させる必要がないのです。フルロード時は45℃で、熱負荷は110Wちょいといったところでしょうか。110%負荷時でも47.35℃で134.02Wのエネルギーロスとなります。さらにもっと動作温度が低い場合、エネルギー損失はさらに減少します。 FSP Hydro Ti Pro 1000Wの希望小売価格は349ドルで、決して手頃ではありません。しかしながら、Titaniumの効率性、ATX v3.0規格対応、そしてトップの総合性能を備えたFSP Hydro Ti Pro 1000Wは1000Wカテゴリーのパフォーマンス王者に位置付けられます。私に言わせると、FSP Hydro Ti Pro 1000Wは高価格ですが、その価値は十分あると思います。 ・・・そこまで言う?この機種を検討する前はSeasonic Vertex GX-1200を考えていましたが、測定上ノイズはHydro Ti Pro 1000WはVertex GX-1200の半分くらいなんだよね。スペックが良ければ音が絶対に良いというわけではありませんが、スペックも良いし、そこまで言われたらHydro Ti Pro 1000Wを買ってみようかな。と。 設置中ですが、SATAのきしめんケーブルはコネクターから2.5cmくらいバラバラでそれ以降は各配線が繋がってきしめんになっています。それだと曲げた時の負荷が大きいので上のように5cmくらいばらした状態にしています。 HDDにSATAケーブルを付けた状態はこうですが、ケーブルを曲げておかないと蓋が閉まりません。 コネクター根元のケーブルをバラしたおかげで、SATAケーブルを楽に曲げて収納できるようになりました。 設置した状態はこんな感じ。電源の手前に3.5インチベイがあったのですが、どうせ使いもしないので3.5インチベイ枠を取り払ってケーブルを緩やかに曲げられるようにしました。ちなみにATX電源は19cmまでなら本体だけなら入れられますが、ケーブルとコネクターがケースの突起(3.5インチベイ枠用のレール)に干渉するので実際は入れることが出来ません。17cmとか16cmが良いとこじゃないかな。 さて、その音。設置も済んだので聴いてみたのですが、エージングが進んでいないせいか全く音が良くない。明らかに悪くなった。音が詰まった感じになって生命感がなくなった。つまらない音。 あと、画質も変わった。色彩感が悪くなって、色のりが悪い。 これは暫く様子見が必要かな。 15分ぐらいしたら画質は良くなってきた。 20時間後〜 20時間くらい鳴らしているけど、全然つまらない音。没入感とか音色の面でSS-650HT(交換前の電源)には勝てない感じ。驚くことに、エージング波形を4051から4034に変更しても印象が大きく変わらない。違いが判らない。今までは分かっていたのにね。。。この電源ニュートラルに聞こえるけど、思った以上に固有の癖が強いようだ。 エージングが進めばSS-650HT並みの音質になるかもしれない、もしくは少し超えるくらいの音質にはなるかもしれない。けどいい機械は変えたらエージングに頼らなくてもそれなりに良いところが見えてくるものだが、この電源には何もない。現状ではオーディオ的なポテンシャルは感じられない。とにかくつまらない音。没入感がない。もう違うの買おうかなと考え始めている。 SS-650HTの時はK812を10/100点として、38/100点くらいの音が出ていたのに、現状31/100点くらいの音。PCの電源だけでこんなに音が変わるか?って感じ。アナログでなくUSB経由でデジタル出力でCXA80に送り出しているのにこれだよ。 Hydro Ti Pro 1000Wを買った当初は「最強電源を手に入れて聴いた瞬間音が良くなった!エージングしたらもっと良くなるんだろうなぁ・・・」という絵を描いていたので、悪い方向に音が変化したのに困惑している。電源を変えて音が変わる。USBのデジタル経由でも音が変わる。ということは原理は理解していても、予想を遥かに下回る音質に、逆にこれだけ影響力があるのかと驚いている。 60時間後〜 ようやくまともな音になってきたな。でも相変わらずつまらない音。 150時間後〜 比較のためエージング波形(4051)を鳴らしてから評価している。これはかなり良い。SS-650HT(4051)ほどの抜け感や音色の良さ、高域の表現力はないのだが、高域を除いた全体的な解像度は互角、SS-650HT(4051)よりも力強くてくっきりしていて、癖も少ない、妥当性の高い音になっている。現状では高域が濁って潰れているのが分かるのでSS-650HT(4051)には勝ててないが、この感じだと2000時間後にはSS-650HTを超える音になっているんじゃないかな。。。たぶん。現状では36/100点くらいの音かな。あと1000Wだからパワフルとかそういうのは一切感じない。まぁ650Wでもオーバースペックだからね。 経験上、アンプ類のエージングは3ヶ月はかかるので、3ヶ月したらまた、何か書き込んでみようと思います。続く。
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